小さな会社が狙うべき製品・サービスのポジショニング

技術力のある小さな会社が陥りやすい、“危険なポジショニング”

それは、

 

“よい製品・サービスをどこよりも安く売ってしまう”ことです。

 

あなたの会社が実際にたくさん売れて、利益も出している企業であるのなら、なんら問題ありません。

しかし、製品・サービスに自信を持っていたのになかなか思うように売上が上がらず、段階的に値下げをしてきたとすると、“黄色信号”です。

このような場合、大抵の企業は値下げによって多少売上が上がるものの、利益はほとんど変わらないか、むしろ下がってしまいます。

それはなぜか?

値下げをすれば、当然1回の販売あたりの利益は減ります。
そして、うまいこと販売数量が増えれば、処理の手間は増えます。
場合によっては人員増員や設備増加も必要かもしれません。
そうなると、コスト増をカバーできるだけの粗利が必要です。
それだけの数量増、売上増にしなければ、利益は増えないということです。

しかも、もともとの顧客に対しても値下げしないわけにはいかないですよね?
(値下げで顧客を増やすには、キャンペーンなどで大々的に宣伝する必要があり隠すのは難しい)
すると既存顧客からの利益も減ることになります。

そうなると、多少売上が増えたところで、利益をしっかり増やすのは難しいということが理解できると思います。

製品・サービスを安く大量に販売する(いわゆる薄利多売)は、基本的には大企業向けの戦略と言えます。

 

小さな会社が利益を増やすには?

下記の図を見てください。
セグメント分けの際によく使われる、機能/品質―価格でのセグメントです。

現状、自社の製品・サービスと競合Aとの関係が図の状態だとします。
機能/品質が同等で価格が安い競合Aの方が売れている場合、自社も価格を合わせにいきたいところです。

しかし、安易に価格を合わせにいくと、競合Aとの価格競争に陥る恐れがあります。
そうなると体力勝負になり、規模や資金が多くある企業が優位になります。

小さな会社が勝負をかける戦場ではないということです。

お薦めなのは、下図の黄色い部分を狙っていくことです。

この部分は、機能/品質が高く、高い価格でも納得されやすい部分です。
利益もしっかり出せるため、多少売上が落ちても利益は上がります。
機能や品質を高めることが難しい場合、サポート体制を強化したり、リードタイムを見直したりと競合に比べて“付加価値“となることを探してください。

競合に対して付加価値があれば、顧客は高くても購入してくれます。
また、付加価値を付ける際には、顧客に困っていることを聞いて、それを解決できるものを付加価値にできればベストです。

 

価格を高くすることへの恐怖

価格を高くすると顧客が離れて売上が落ちるんじゃないかと不安になります。
そこで、シミュレーションをしてみましょう。

例えば、

1個10円の利益が出る100円の製品を、100人の顧客に売っていたとします。
この時の売上は10,000円。
利益は1,000円です。

10% 値上げをした場合、顧客が100人のままなら、
売上は11,000円。
利益は2,000円です。
売上は10% 増し、利益はなんと100% 増し、つまり倍増です。

では、顧客が減ると考えた時、値上げ前と同じ売上をキープするには、

10,000÷110=90.9≒91人

売上をキープするには、91人の顧客が必要となります。
10% の値上げの場合9% 顧客が減っても売上はキープできます。
この時、利益を見ると、1,820円となり、売上は同じでも利益は82% 増しです。

同じだけの利益を出せればよいと考えるのであれば、

1, 000÷20=50人

となり、顧客は半減の50人でよいことになります。
売上も5,500円と元の55% になりますが、利益はキープできるのです。
実際は、顧客数が減り販売コストが下がるので、利益はもっと増えます。

顧客を半分にしてしまってもよいというのは大げさですが、この大きく増える利益を使って、顧客にしっかりと付加価値を提供できれば、顧客を減らさず、売上、利益を確保できるということです。

 

まとめ

競合に価格で負けていて売上が伸びないとお考えの方は、安易に価格競争に入る前に、“付加価値“について考えてみてください。
顧客に分かりやすい形で“付加価値”を付けると、それが独自の売り(USP)となり売上アップにもつながると思います。

 

 

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